ソロ登山の危険性について

ソロ登山(単独登山)は自由度が高く、自分のペースで登れるという魅力がありますが、事故や遭難など深刻な事態に発展する危険をはらんでいます。滋賀県山岳連盟では、安全にグループ登山を楽しめるようにという趣旨で、どの山岳部にも所属していない方が気軽に入会できる「やまっこ」が創設されました。

そこで今いちど、ソロ登山の具体的な危険性を確認してみましょう。

【ソロ登山の危険性】

① 身体的な危険性
ソロ登山では、怪我や体調不良に見舞われた際に助けを求めるのが困難になります。例えば、足を滑らせて捻挫し、動けなくなったり、急な体調不良(熱中症、低体温症、発作など)に陥った場合、携帯電話が使えないことが多いなかで、すぐに誰かに気づいてもらうことはできませんし、誰かに代わりに助けを呼んでもらうこともできません。

➁ 精神的な危険性
天候の急変、道迷いや滑落、野生動物との遭遇といった事態に直面した際、パニックに陥りやすくなります。困難に直面した時、グループ登山であれば仲間と冷静に対応策を話し合い、また協力し合うことができます。ソロではすべてを一人で解決しなければならず、疲労や精神的プレッシャーから冷静な判断がむずかしくなり、無理な行動に出てしまうことがあります。

こういった危険性を回避するために、グループ登山を推奨しています。

「やまっこ」では、グループで登山し交流するなかで、先輩方や仲間が見聞きしたこと、身をもって体験したことを繰り返し聞く機会がたくさんあります。こういったことも、命を守る知恵を得ることに繋がっています。